自毛植毛手術のデメリットについて
自毛植毛手術は移植後の定着率が高く、アレルギー反応などがでにくいので効果が高いAGA治療法です。しかし、そんな自毛植毛手術においても大なり小なりデメリットはあります。
このページではそんな自毛植毛手術のデメリットについて詳しく説明します。
初期費用が高い
自毛植毛手術(植毛手術全般)の一番大きなデメリットとしては、他の薄毛治療に比べて費用が非常に高い事です。
自毛植毛手術を受けるかどうかで迷う人のほとんどがこの料金表を見せられて躊躇します。施術の種類や移植する髪の本数によって値段は異なりますが、おおむね100万~300万程度費用がかかると考えてください。
植毛手術は保険適用外の自由診療
ではなぜ植毛手術はこんなにも高いのかと言うと、1つは日本の健康保険制度が適用されないからです。
日本の健康保険は怪我や病気の治療において適用されますが、美容を目的とした施術や治療に関しては適用されません。そして、残念ながらこの植毛手術は美容のための治療の1つと考えられているため、保険制度を受ける事ができず、費用は全額自己負担の自由診療となります。
そして、自由診療ともなれば治療費を病院独自で決める事ができるため、同じ治療方法でも病院によって値段が異なります。
日本の自毛植毛手術の費用は他の先進国に比べて高い
また、日本の自毛植毛手術にかかる費用はアメリカや欧州に比べるとかなり高く、価格を比較すると
- 日本:1グラフトあたり1000円~1500円
- アメリカ・欧州:1グラフトあたり300円~600円
となります。つまりら、日本の自毛植毛手術にかかる費用は欧米諸国の約3倍以上という事になります。
なぜこんなに日本の費用が高いのかと言うと、日本で薄毛治療をする場合に多くの人が
- 育毛剤
- かつら
- 人工毛植毛
などを選択します。なので、自毛植毛手術を受ける人の割合が少なく、また、それを専門とする病院も少ないため、1回の手術費用がどうしても高くなります。
欧米などでは、薄毛治療における植毛手術の割合が高いのと人工毛植毛自体が禁止されていることもあり、自毛植毛手術の需要が大きく、競争の原理が働くために手術費用が安くなります。
ですから、日本でもこれから自毛植毛手術をする人の割合が増え、市場が拡大すれば、少しずつ値段が下がるでしょう。
あなたの植毛手術の費用はおいくら?
こちらに自毛植毛手術の費用を計算してくれるページを用意したので興味がある方は是非利用してください。

ここでは、まず、AGAの治療という事で育毛剤、植毛手術、HARG療法の3つ選択肢の内の植毛手術を選びます。
次に植毛手術の種類として、ニードル法、FUT法、FUE法の内から1つ選びます。それから移植する本数をニードル法なら本単位、FUT法、FUE法ならグラフト単位で選びます。
最後に植毛手術にどれくらいのお金を出せるかを選択し、治療費計算ボタンを押すとそれらの条件での植毛手術の費用を計算してくれます。
希望する条件の相場の金額をあらかじめ知っておくことで、病院選びにも役立ちます。是非ご利用ください。
手術跡が残る
また、自毛植毛手術の大きなデメリットとしては、手術跡が残る事が挙げられます。
自毛植毛手術の中で1番効果が高いFUT法は、後頭部や側頭部にある髪の毛をメスを使って毛包単位で切り取り、薄くなった箇所に移植します。そして、その傷を縫合してやるので、どうしても縫合の跡が残ってしまいます。
なので、髪の毛が元通りのふさふさの状態に戻った場合でも、ふとした拍子に手術跡を見られてしまい、植毛したことが他の人にばれてしまう事があります。
最近では医療器具の発展に伴い、かなり縫合跡も小さくなりましたが、完全に消すという事は不可能です。
メスを使わないFUE法
実は自毛植毛の手術方法としてメスを使わずに行うFUE法というやり方もあります。
このFUE法は、メスの代わりに特別なパンチを使用して毛根をくり抜く方法で、イギリスのサッカー選手ウェイン・ルーニーが行った植毛法で有名です。
こちらのFUE法で移植すれば、1ミリ程度の米粒状の傷が残るだけで、大きな縫合跡は残りません。また、これらの傷も時間が経てば塞がるので他の人から気づかれる心配もほとんどありません。
ただし、こちらのFUE法は高度な技術が必要であるために担当する先生によって成果が大きく異なります。もし、下手な先生にあたってしまえば、貴重な毛根を傷つけてしまい、せっかく植毛しても髪の毛の定着までいかなくなる可能性もあります。
なので、こちらの方法を行う際には腕の良い先生に執刀してもらうようにしてください。
移植できる髪の毛に限りがある
また、移植できる髪の毛の本数に限界があると言うのも自毛植毛のデメリットです。
自毛植毛手術は自分の毛根を密度の濃い場所から薄い場所への移植する手術です。
一般的なAGAの場合、薄くなるのはおでこの生え際部分と頭頂部です。そして、AGAが進行しても側頭部や後頭部の密度は高いので、それらの場所の毛根をおでこの生え際部分や頭頂部に移植してやります。
しかし、いくら側頭部や後頭部の髪の毛の密度が高いと言っても、限界以上に移植してしまうと今度は側頭部や後頭部の髪の毛が極端に薄くなってしまいます。これではおでこの部分や頭頂部の密度が増えたとしても、意味がありません。
なので、そうならないように術前にしっかりと担当医と打ち合わせをして、移植する髪の場所、本数、形をしっかりと決めてやる必要があります。
残っている毛根が少ない場合には施術ができない可能性もある
もし移植する側の毛根の量が少なければ、自毛植毛手術を受けれない又は受けたとしてもそれほど大きな効果は得られません。
上でも説明しましたが移植する側にも限界があり、毛根の量が少ないという事はその限界も小さいことになります。
自毛植毛の場合には頭全体の髪の毛の量を増やすわけでは無く、あくまでもバランスよく再配置するだけなので、もし正常に機能している毛根が少なければ、ほとんど移植させることができません。
自分の残っている毛根の量が少ないと施術できないと言うのも自毛植毛手術のデメリットと言うわけです。
移植した毛が生えるまでには時間がかかる
移植した髪の毛がしっかりと生えるまでに時間がかかると言うのも大きなデメリットです。
どれくらい時間がかかるのかと言うと、毛根を移植してから髪型を楽しめるくらいまで生えるのには半年から1年近くかかります。
まず、術後1ヶ月くらいで植えられた毛根から生えていた毛がすべて抜け落ちます。そして、そこから新しい髪の毛が生えてくるわけですが、産毛が生えてくるのに2~3ヶ月かかります。
髪の毛の伸びるスピードは1ヶ月で約1cmなので、そこからさらに半年以上かけて周りの毛と調和した自然な髪の毛へと成長します。
かつら等の使用が必要不可欠
手術をした事を周りに公言できる人の場合には問題ありませんが、手術をした事を周りに知られたくない場合には人前に出る事ができません。出てしまうとすぐに施術したことがばれてしまいます。
ですが、会社員の方は当然長期休みなど取れるわけがないので、その場合には、かつらやふりかけ等を使って隠す必要があります。
だいたい5~6cm程度伸びてくれば、髪型次第で手術跡を隠す事ができるので、それまでは何とかばれないように頑張りましょう。
ショックロスの可能性がある
自毛植毛手術を受ける事によって起こるショックロスもデメリットの1つです。
ショックロスと言うのは、術後2週間~1ヶ月くらい経った頃に移植した周りの毛が抜けてしまう現象で、男性よりも女性に起こりやすいのが特徴です。
この原因として考えられているのが、
- 局部麻酔による影響をうけるため
- 炎症がおこるため
- 手術によって頭皮環境が変わったため
などです。
この現象が起こるかと言うのは個人差によるので、すべての人に起こるものではありませんが、移植した周りの毛が抜けてしまうとかなりネガティブな気持ちになってしまいます。
しかし、脱毛する毛の毛根自体が損傷しているわけでは無いので、ある程度時間が経つと脱毛も収まります。そして、1年程度で元通りの髪の毛に戻るので、毛が抜けたからと言って落ち込まず、気をしっかり持ちましょう。
デメリットはたくさんあるが
これだけ自毛植毛手術のデメリットを挙げてしまうと、「なら自毛植毛手術なんてやる意味ねーよ」と思われるかもしれません。
しかし、自毛植毛手術には手術を受ける事で、自分の髪が安全かつ確実に生えてくると言う最大のメリットがあります。この最大のメリットとこれらのデメリットを比較してメリットが勝てば手術を受け、逆にデメリットが勝つならば手術を受けなければいいのです。
これは人によって全く違うので、自分でよく考えて答えを見つけてください。
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