日本皮膚科学会が奨励する本当に育毛効果がある成分

シャンプーや育毛剤のメーカがよく『発毛・育毛に効く成分配合』などの謳い文句を使ってそれらの商品のアピールを行いますが、現在ではそれらの成分があふれかえり、どれが本当に効くのかを判断するのが難しくなってきました。

なので、このページではAGAに関してもっとも信用のおける公益社団法人・日本皮膚科学会が発表した本当に効果がある育毛成分について詳しく説明します。

日本皮膚科学会が発表したAGA診療ガイドライン

2010年に日本皮膚科学会はAGA治療に関する奨励度を5段階に分けた男性型脱毛症治療のためのガイドラインを作成しました。そのガイドラインにおいて育毛成分に関するものを抜粋し、その効果について下の表にまとめたのでご覧ください。

有効成分 効果 評価
ミノキシジル 頭皮の血行促進
塩化カルプロニウム 毛母細胞を活性化 C1
t-フラバノン 毛母細胞を活性化 C1
アデノシン 毛母細胞を活性化 C1
セファランチン 頭皮の血行促進 C2
ケトコナゾール 男性ホルモン(DHT)抑制 C1
フィナステリド 男性ホルモン(DHT)抑制

ここで出てきている評価については

  • A   :行うよう強く勧められる
  • C1:行うことを考慮してもよいが、十分な根拠がない
  • C2:根拠がないので勧められない

のようになっています。

このガイドラインではフィナステリドミノキシジルを最も奨励すべき有効成分として位置づけ、AGAの治療をするなら、まずはこれらの成分を配合した育毛剤を服用する事を強く勧めています。

その他の育毛成分についてはC1の『行うことを考慮してもよいが、十分な根拠がない』としています。これについてはいくつかの臨床実験で効果は挙げられているものの、育毛効果の証明としては不十分だとしています。

ですから、AGAが軽度であったり、予防を目的とする場合にはおいてはC1で挙げられている成分でも試す価値は十分にあります。しかし、AGAの進行が進んだ場合には評価Aで挙げられるフィナステリドやミノキシジルを使う事が奨励されています。

ミノキシジルは血管を拡張・新生する効果により育毛を促す

日本皮膚科学会が最高のA評価をつけたミノキシジルの効果としては、

  • 血管の拡張
  • 血管の新生

の2つがあります。

ではなぜ、血管への作用が育毛へとつながるのかと言うと、髪の毛のボリュームが減っている人の場合、頭皮内の毛細血管が細くなっていたり、またその数自体が減っています。

頭皮内の毛細血管が減ってしまうと、髪の毛を成長させるために必要な栄養を送る事が出来なくなり、太く成長する事ができません。

なので、ミノキシジルによって血管を拡張したり、新しい栄養を送るための道を作ってやる必要があります。そうする事で今まで眠っていた毛母細胞や毛乳頭が活発に働き、髪の毛が長く太く成長するようになります。

実際のAGA改善効果は

では、実際にミノキシジルはAGA治療薬としてどの程度効果があるのかを見ていきます。

ミノキシジル(外用薬)は医薬品として厚生労働省の認可を受けており、育毛剤として販売される過程で様々な臨床試験を行っており、それが公開されています。

下のグラフはミノキシジル配合の育毛剤であるリアップの効果を示したグラフです。

リアップ投与における薄毛改善効果を表示したグラフ

グラフを見てみると、投与してから4週間ではほとんどAGAの改善傾向が見られません。しかし、投与してから28週間が経つ頃には約8割の人に何らかの改善が見られます。

そして、投与してから52週目の状態を見てみると、6割以上の人にしっかりとした改善が見られ、9割以上の人にAGA治療の効果があった事がわかります。

この事からミノキシジル服用による育毛効果は確かなものであり、日本皮膚科学会が奨励する理由も納得できます。

ただし、効果がはっきりと表れるには最低でも半年以上かかるので、ミノキシジル系の育毛剤を服用する際には、1年程度の長いスパンで考える必要があります。

ミノキシジル配合の育毛剤はロゲインかリアップ

ミノキシジル配合の育毛剤と言えば、上記ででてきたリアップとロゲインになります。日本での知名度を考えるならリアップでも構いませんが、値段を考えるなら、断然ロゲインです。

両方とも効果については大差はありませんので、どちらを購入しても問題ありません。ただし、当サイトとしてはリアップは高すぎるので、1/2以下の値段で購入できるロゲインをお勧めします。

フィナステリドでDHTの生成量を抑制する

ミノキシジルと同じくA評価がつけられた育毛成分フィナステリドですが、こちらはAGAの1番の原因でもある男性ホルモンを抑える働きを持っています。

この男性ホルモンはジヒドロテストステロン(DHT)と呼ばれ、同じ男性ホルモンであるテストステロンと還元酵素である5αリダクターゼが結合する事によって生成されます。

ジヒドロテストステロンは非常に強力な男性ホルモンで、男性ホルモン受容体と結びつくことで、脱毛命令を出すTGF-βを作り出します。このTGF-βの脱毛命令を受け。、髪の毛の成長が止まってしまうと髪のボリュームが無くなり、薄毛となってしまいます。

なので、薄毛すなわちAGAの進行を食い止めるためにはDHTの生成量を減らす必要があり、そして、その働きをするのがフィナステリドです。

フィナステリドは5αリダクターゼの活動を邪魔する働きを持っており、それによってテストステロンと結合ができなくなり、その結果ジヒドロテストステロンの生成量が大幅に減ります。

実際の臨床試験では、フィナステリド投与24週目において投与前の20~35%程度にまで下がったという報告が挙げられています。

実際のAGA改善効果は

こちらのフィナステリドもプロペシアと言う育毛剤で販売されており、医薬品として厚生労働省の認可を受けています。認可を受けるにあたっての臨床試験データが公開されているのでそれを見てみましょう。

フィナステリド投与における薄毛改善効果を表示したグラフ

このグラフはフィナステリド投与におけるAGAの改善割合を示したもので、フィナステリド(プロペシア)製造・販売しているMSD社によって提供されました。

グラフを見てみると、フィナステリド投与1年で約6割、3年後には約8割の人において改善効果がある事がわかります。逆に2割程度の人は現状維持にとどまっているので、すべての人に大きな効果があるというわけではないようです。

その点については少し考慮する必要もありますが、全体としてみた場合にはフィナステリドの育毛効果については非常に高いと言えるでしょう。

そして、この臨床試験データは

  • 厚生労働省からAGA治療薬として認可されている
  • 日本皮膚科学会におけるAランク評価を受けている

ことから十分に信頼できるデータであると言えます。もし、フィナステリド配合の育毛剤プロペシアに興味がある方は下に販売元のリンクを貼るので、ぜひ1度ご覧になってください。

その他の育毛成分

上で説明したミノキシジルとフィナステリドについては、日本皮膚科学会が太鼓判を押していますが、それ以外にもC1評価を受けているいくつかの成分があります。

これらに関しては育毛効果を謳うには根拠として少し不明瞭ですが、やってみる価値は十分にあるという評価を受けています。実際にいくつかの臨床試験でも育毛効果があらわれているため、日本皮膚科学会も軽度のAGAや予防としては服用を勧めています。

塩化カルプロニウム

塩化カルプロニウムは消化器の働きを助ける事を目的に作られたため、胃炎や胃下垂の治療薬として使われます。

また、頭部に塗る事で毛細血管を刺激し、毛母細胞を活発に働かせる効果もあり、円形脱毛症、びまん性脱毛症、壮年性脱毛症に対して有効です。血管の拡張に関していえば、ミノキシジルと同じ効果ですが、この塩化カルプロニウムには血管新生の効果はありません。

それゆえにミノキシジルに比べるとどうしても育毛効果は落ちますが、脱毛症状が軽度であるなら使ってみるのも1つの手です。

ちなみに塩化カルプロニウム配合の育毛剤としては

  • カルプラニン
  • アロビックス
  • フロジン液

などがあります。

t-フラバノン

t-フラバノンは花王株式会社によって開発された育毛成分で、毛根部分に直接作用して毛母細胞の増殖を促す効果を持ちます。また、AGAを引き起こすTGF-βの活動を抑制する働きもあるので、髪の毛を太く成長させることができます。

臨床試験において、

  • 脱毛数の減少
  • 髪の毛の太さが10%太くなる

事が確認されています。この試験データにおいては、下の花王のHPに掲載されています。興味がある方はご覧ください。

t-フラバノンを配合した育毛剤としては、サクセスなどが有名です。

アデノシン

アデノシンは生体内にある内因性物質であり、DNAを構成するプリン体です。

資生堂の研究結果より、このアデノシンは発毛促進因子(FGF-7)を作り出す事によって髪の毛の成長期を延ばす効果がある事がわかりました。

本来、髪の毛の成長期(非常に細胞分裂が活発な時期)は髪の毛のサイクルの9割を占めますが、AGAが進行するとこの成長期間が極端に短くなり、細いまますぐに抜けてしまいます。

しかし、毛乳頭より作られたFGF-7が、毛母細胞に作用する事で、成長期と同じように細胞分裂や増殖を繰り返すようになります。

実際に資生堂の臨床試験結果においても、

  • 頭髪の改善度上昇
  • 薄毛箇所における太毛率の向上

が確認されています。

このアデノシンを含む育毛剤としては、資生堂のアデノゲンが有名です。

ケトコナゾール

ケトコナゾールは強い抗菌作用を持ち、頭皮のフケかゆみの原因となる脂漏性皮膚炎などの治療に使われる抗真菌薬です。

そして、AGAの原因である強力な男性ホルモンDHTを抑える働きを持っています。

DHT(ジヒドロテストステロン)はテストステロンが変換される事によって生成されますが、そのテストステロンも

プロゲステロン⇒アンドロステンジオン⇒テストステロン

といった形で生成されます。

ケトコナゾールはこのプロゲステロンからアンドロステンジオンへの変換を抑制する働きを持つので、結果としてDHTが抑えられるようになります。

このケトコナゾールについては、育毛剤よりもシャンプーに多く使われており、その代表的なものがニゾラールやニナゾルシャンプーです。

このニゾラールシャンプーやニナゾルシャンプーについて詳しく知りたい方は下記のリンク先をご覧ください。

C1評価のものについても試す価値は十分にある

上でも説明しましたがAGAの進行が軽度であれば、C1評価のものについても十分に試す価値はあります。

また、評価の高いフィナステリドやミノキシジルと作用の仕方が違うものについては、同時に試してみるのも良いでしょう。育毛を真剣に考えている方は是非1度試してみてください。

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