ジヒドロテストステロン(DHT)を抑制する事で脱毛を減らす
AGAの原因として、ジヒドロテストステロン(DHT)と言う強力な男性ホルモンがあります。このページでは、このジヒドロテストステロンが脱毛を引き起こすメカニズムやジヒドロテストステロンを抑える方法について詳しく説明します。
ジヒドロテストステロンとは
ジヒドロテストステロンとは男性ホルモンの1種で、同じく男性ホルモンのテストステロンと還元酵素である5αリダクターゼが結びつく事によって生成されます。
幼少期においては、
- 性器の成長
- 声変わり
- 体毛や髭を濃くする
などの役割があり、それによって体が男性らしく成長します。
ジヒドロテストステロンがAGAを引き起こす
さて、幼少期においては重要な働きをするジヒドロテストステロンですが、実はAGAを引き起こす原因物質でもあります。
ジヒドロテストステロン(DHT)が毛乳頭にあるアンドロゲンレセプター(男性ホルモン受容体)と結びつくと、TGF-βと言われる増殖抑制因子に変化します。
このTGF-βは毛乳頭に対して髪の毛の成長を止めるように命令を出し、その命令を受けた毛乳頭が毛母細胞をコントロールして髪の毛の成長をストップさせます。すると、髪の毛は細い産毛のままの状態で抜け落ちます。
本来髪の毛は3~5年あるサイクルの8~9割が成長期間なので、この間にどんどん太く成長します。しかし、TGF-βによって成長期間が極端に短くなると、髪の毛1本1本の太さが1/5~1/10になるので、髪全体のボリュームが無くなってしまいます。
これがAGAメカニズムです。
ジヒドロテストステロンは遺伝の影響を受ける?
ジヒドロテストステロンはテストステロンと5αリダクターゼが結びつくことによってでき、そのできやすさと言うのは5αリダクターゼの結びつきやすさ(活性力の高さ)で決まります。
つまり、5αリダクターゼの活性力が高ければジヒドロテストステロンができやすく、逆に活性力が低ければできにくくなります。
そして、この5αリダクターゼの活性力の高さは両親からの遺伝で決まります。
また、残念なことに5αリダクターゼの活性力は高い方が優性であるため、片方の親が高く、もう片方の親が低くても、高い方の遺伝子を高確率で引き継いでしまいます。そして、その結果ジヒドロテストステロンが作られやすくなり、薄毛になりやすくなります。
ジヒドロテストステロンを抑えるもの(医薬部外品)
次に医薬部外品において、ジヒドロテストステロンを抑えるものを紹介します。
医薬部外品とは、医薬品よりも効果は落ちるが、人体に何かしらの影響を与えるもので、予防効果や簡易的な対策法に用いられるものです。つまり、ジヒドロテストステロンを多少なりとも抑えてくれる可能性があるものです。
さて、そのジヒドロテストステロンを抑えるものとしては
- 亜鉛を多く含む食べ物
- ノコギリヤシ
- オウゴンエキス
があります。
亜鉛を多く含む食べ物
まず、亜鉛についてですが、亜鉛はジヒドロテストステロンを作りだす5αリダクターゼを抑制する効果を持っています。なので、しっかりと亜鉛を摂取する事でジヒドロテストステロンの量を減らす事ができます。

亜鉛を多く含む食材としては、牡蠣、牛肉、豚レバー、カニ、たらこ等があります。その中でも特に牡蠣の含有率は高く、牡蠣100gに含まれる亜鉛の量は13.2gもあります。(1日の必要摂取量3~15g)
また、肉類や卵類にも比較的多く含まれているので、よほど偏った食生活でない限り不足する事はないでしょう。
亜鉛には5αリダクターゼを抑える働きだけでなく、髪の毛を構成するケラチンたんぱく質の合成にも使われる重要な栄養素です。髪の状態をよくするためにもしっかりと亜鉛を取るようにしましょう。
ノコギリヤシ
ジヒドロテストステロンを抑制するものとしてノコギリヤシというものがあります。

ノコギリヤシとはアメリカの南西部に自生しているヤシ科のハーブで、ノコギリ状の葉が特徴的です。
実際に効果があるのはノコギリヤシの果実部分で、この部分に含まれる脂肪酸が5αリダクターゼの活動を阻害します。欧州では多くの研究よりその効果が実証されているためすでに医薬品として認められています。
ただ、日本においてはあくまで健康補助食品やサプリメントとしての扱いであり、それほど広く普及はしていません。
オウゴンエキス
オウゴンエキスとは、しそ科の多年草コガネバナの根本を乾燥させ、抽出したものです。

このオウゴンエキスにおいても5αリダクターゼの活動を阻害する働きがあるので、AGAの原因となるジヒドロテストステロンの生成量を減らす事ができます。
また、オウゴンエキスに含まれるバイカリンやバイカレインなどの成分が抗炎症作用を持っているので、頭皮の炎症(赤み)を抑えてくれます。
こちらもノコギリヤシと同じように育毛サプリメントや医薬部外品の育毛剤として販売されています。
ジヒドロテストステロンを抑える医薬品成分
上でジヒドロテストステロンを抑える医薬部外品について説明しましたが、これらはあくまでも気休め(予防)程度です。実際に治療するとなれば、医薬品成分として認められたものを摂取しなければ、ほとんど効果はありません。
では、その医薬品成分として認められたものは
- フィナステリド
- デュタステリド
の2つがあります。
フィナステリドの効果
フィナステリドとは、アメリカのメルク社によって開発された成分で、5αリダクターゼの働きを阻害します。
この成分は、FDA(アメリカ食品医薬品局)によってAGA治療薬と認められており、日本においても厚生労働省が認可しています。商品名はプロペシアで、全国13000以上の医療機関等で取り扱っています。
さて、フィナステリド服用にあたってどの程度ジヒドロテストステロンを減らせるかと言うと、海外の臨床試験の結果より約65~80%減少できる事が確認されています。
これによってどの程度AGAが改善されるか下に『フィナステリド服用年数における薄毛改善の割合』のグラフを用意したので、ご覧下さい。

こちらを見てみると1年の投与で58%の人に改善が見られ、40%の人はAGAの進行を止め現状維持を保てています。
そして、投与年数を増やすごとに改善する人の割合が増えていき、3年が経つ頃には78%の人に改善効果が見られ、約28%の人は現状維持ができています。
ただし、2%前後の人には全く効果が出ていない事もわかります。
以上の事からフィナステリドがもつ5αリダクターゼ阻害効果は非常に高く、その結果としてAGAが劇的に改善しています。
なので、育毛剤を購入するなら、まずはフィナステリド配合のプロペシアをお勧めします。
デュタステリドの効果
デュタステリドとは、イギリスのグラクソ・スミスクライン社によって発見された5αリダクターゼ還元阻害剤です。
上で紹介したフィナステリドと同じ効果という事になりますが、このデュタステリドは、フィナステリドでは阻害できないタイプの5αリダクターゼに対しても効果があります。
どういうことかと言うと、実は5αリダクターゼにはⅠ型、Ⅱ型の2種類があり、フィナステリドはⅡ型のみ、デュタステリドはⅠ型、Ⅱ型の両方に作用する事ができます。なので、フィナステリドよりもジヒドロテストステロンを抑制する効果が高いという事になります。
では、デュタステリド投与におけるジヒドロテストステロン(DHT)の血液中の濃度変化について、臨床試験データを用意したのでご覧ください。

この臨床試験はブラセボ(偽薬)との対照試験で、服用前の血中DHT濃度を100%としています。
さて、早速グラフを見てみると、デュタステリド服用後2週間でDHT濃度が12.5%にまで減少しています。そして、そこからは急激な減少こそは見られませんが、最終的に投与前の10%程度まで落ちています。
ちなみに比較となるブラセボについては、投与前後でほとんどDHT濃度に変化はありません。
また、フィナステリドと比べた場合でも高いので、このデュタステリドが持つDHT抑制効果は非常に高いと言えるでしょう。
そして、実際にフィナステリドとデュタステリドの育毛効果についての比較データもあるので合わせてごらんください。

こちらのグラフはフィナステリド、デュタステリド、偽薬の3種類の比較実験で、それぞれ毎日投与した場合において12週目と24週目の毛髪数の変化を示したものです。
残念ながら同じ濃度を比べる事ができませんが、フィナステリド5mgとデュタステリド0.1mgで比べると大体同じくらいとなります。
基本的には濃度が高ければ効果も高くなるので、デュタステリドの方が育毛効果が高いと言えます。
ただし、重要な事としてこのデュタステリドと言うのは前立腺肥大症の薬としては国からの承認を受けていますが、AGA治療薬としての承認を受けていません。
国からの承認は受けていないが、AGAの治療効果が高いと言うなんとも複雑な育毛成分ですが、試してみる価値は十分にあります。もし、今まで他の育毛剤を試しても効果がないという方は是非このデュタステリド配合の育毛剤を試してみてください。
お知らせ:
2015年9月28日にてこのデュタステリドが正式にAGA治療薬として認可されました。
プロペシアやアボダートを服用しよう
ジヒドロテストステロンを抑制してAGAを改善したい方は、上で説明したフィナステリド、デュタステリド配合の育毛剤を服用してください。
特にフィナステリドについては、公益社団法人日本皮膚科学会の発表した男性型脱毛症診療ガイドラインにおいても最高の評価を受けており、フィナステリド服用は1番奨励されているAGA治療法です。
フィナステリド配合の育毛剤はプロペシア、デュタステリド配合の育毛剤はアボダートで、病院やAGA専門クリニックを受診すれば処方していただけます。
薬の費用を抑えるなら個人輸入代行業者を使う
AGAの専門クリニックや病院でこれらの育毛剤を処方してもらう場合には保険が効かないために診察費を含めて費用が高額になります。1回受診して薬(1ヶ月分)を処方してもらうのに、プロペシア、アボダートそれぞれ10000円~15000円もかかります。
もし、薬の費用をなるべく安く抑えたいという方は病院で処方してもらうよりも、個人輸入代行業者で自ら購入してください。
個人輸入代行業者というのは、海外から薬を購入する際に税関等の各種手続きを購入者に代わって代行する業者であり、購入者はアマゾンや楽天で買い物するのと同じ要領で購入する事ができます。
さて、ここで問題となるのがどの個人輸入代行業者を使うかですが、当サイトでは老舗のオオサカ堂を利用することをお勧めします。
その理由としては
- 値段が良心的である(プロペシア:5800円程度、アボダート:約5800円程度)
- 偽物の可能性が高い商品については第三者機関に成分鑑定を行っている
- 病院等にも卸している
- 業界最大手であり老舗である
の4つです。つまり、安全な医薬品を安く購入する事ができるという事です。また、利用者も多いので口コミを参考にできるのも利点です。
もし、初めてオオサカ堂と言う名前を聞き、もっと情報や評判について知りたい方は下のリンク先に詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてください。
もうすでにオオサカ堂について知っているという方は下のリンクより育毛剤を購入して髪の毛を増やしていきましょう。
薄毛危険度診断所 >> ジヒドロテストステロン(DHT)を抑制する事で脱毛を減らす